税金の豆知識
Q117【おすすめ方法】所得税・消費税の納税方法は6種類!所得税納付書の記載方法
最終更新日:2022/02/0328706view
個人所得税等の納税方法は、大きく分けて6種類あります。それぞれメリットデメリットがありますので、状況に応じて「納付方法」を使い分けする方が多いかもしれません。今回は、6種類の納税方法の内容と、「おすすめの納付方法」をお伝えしたいと思います。
目次
1. 銀行や税務署窓口で納付
一番シンプルな納税方法です。税務署から郵送された「納付書」に「納付額等」を記載して、銀行や税務署で直接税金を納税する方法です。
この方法により銀行等で支払った場合は「領収書」が発行されます。
なお、「納付書」は、税務署や一部の金融機関にも備置されていますので、紛失してしまった場合は、こちらで取得も可能です。
2. コンビニで納付
コンビニでも税金の納付は可能です。事前に、「QRコード」や「バーコード」を準備して、コンビニ持参の上、納付する方法です。なお、コンビニにお手元の納付書用紙を持ち込んで納付するわけではない点、ご留意ください。手数料はかかりません。
(留意事項)
● 納付金額が30万円以下の方のみ
● 領収書は発行されない(払込金受領証が発行される)
● 現金払のみ(クレジットカードや電子マネーでの支払は不可)
(1) 「QRコード」での納付
国税庁サイトでQRコードを作成印刷し、コンビニ端末に読み込ませて納付書を発行します。発行された「納付書」でレジにて納税します。
① 納税可能なコンビニ
「Loppi」端末設置店舗 | ローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ |
---|---|
「Famiポート」端末設置店舗 | ファミリーマート |
② QRコード作成画面
こちらの「国税庁コンビニ用QRコード作成画面)」より作成可能です。
(2) 「バーコード付納付書」での納付
税務署から「バーコード付納付書」を取得して、コンビニで納付する方法です。税務署に依頼しないといけない点、「QRコード」ほど気軽ではありませんが、納付できるコンビニは、上記(1)のコンビニより種類は多くなります。セブンイレブン・デイリーヤマザキなども含まれます。詳しくは、こちらの国税庁HPをご参照ください。
3. クレジットカードで納付
「国税クレジットカード支払サイト」で必要事項(氏名住所、整理番号、納税額、クレジットカード情報等)を記載すれば、クレジットカードでの納税が可能です。24時間いつでも支払が可能で、分割・リボ払も可能です。ただし、所定の手数料がかかりますので、コスト的なお得感は・・微妙なところです。
なお、税務署の窓口などで、クレジットカード払いができるわけではありませんので、ご留意ください。
(留意事項)
● 納付額1,000万円未満まで
● 領収書は発行されない(カード納付手続完了通知が発行される)
● 所定の手数料がかかる
4. 振替納税での納付
事前に、所管税務署に「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を提出しておくと、指定した「預貯金口座」から「自動引落」してくれる方法です。自動引落前に「振替納税のお知らせ」の紙が届きます。振替納税をしたい税金(所得税・消費税)の「納付期限」までに、上記書類を提出すれば、その年度から振替納税が可能です。
「自動引落日」は、納付期限の1か月程度後になりますので、実質的に「納付期限」が1か月程度延びる点はメリットです。ただし、楽天銀行やジャパンネット銀行などのネット銀行は対応してませんので、ご留意ください。
5. ダイレクト納付(e-Taxでの支払)
確定申告書を電子申告(e-Tax)した方のみが可能な方法です。事前に、所管税務署に「国税ダイレクト方式電子納税依頼書兼国税ダイレクト方式電子納税届出書」を提出しておけば、電子申告後に、e-Tax上での納税が可能です。自動引落ではなく、ご自身で納税日の予約を行います(「今すぐ納付」or「期日を指定して納付」)。
ただし、「4.振替納税」同様、ネット銀行は対応していません。また、事前登録には1か月程度かかりますので、ご留意下さい。
6. ペイジーでの納付
ATMやインターネットバンキング上の「ペイジー」を利用して納付する方法です。ペイジーの場合は、ネット銀行でも対応している金融機関があります。この方法の場合は、予めe-Taxで「開始届出書」を提出しておく必要があります。提出すると、16桁の利用者識別番号、納税用確認番号が取得でき、こちらをお手元にご準備します。
その後、各銀行のATMやインターネットバンキングの「ペイジー」の箇所で、上記番号等を入力すれば納税が可能です。
ただし、手数料がかかる銀行もありますので、ご留意ください。
7. メリットデメリットまとめ
銀行等での納付 | コンビニ納付 | クレジットカード | |
---|---|---|---|
メリット | ● 簡単 ● 領収書発行可能 | ● 24時間支払可能 ● 手数料無料 | ● 24時間支払可能 ● 分割払・リボ払可能 |
デメリット | ● 銀行で並ぶ手間 ● 営業時間限定 | ● 事前準備 ● 納付額30万まで ● 領収書発行なし | ● 手数料かかる ● 納付額1,000万まで ● 領収書発行なし |
振替納税 | ダイレクト納付 | ペイジー | |
---|---|---|---|
メリット | ● 自動引落楽 ● 納期限実質延長 | ● ボタン一つで納付可能 | ● ネット等で納税可能 |
デメリット | ● 事前申込必要 | ● 事前申込必要 ● 電子申告必要 | ● 利用者識別番号必要 |
8. おすすめの方法は?
① 毎年納税がある方
個人事業主の方など、毎年納税がある方は、「振替納税」がお勧めです。最初に書類を郵送する手間はありますが、毎年勝手に自動引落してくれますので便利です。特に予定納税など、年に何度か納付が必要な方は、非常に便利だと思います(予定納税だけ振替納税にしないことも可能)。また、納期限に1か月程度余裕ができる点もメリットです。
② 期限に余裕がない人・期日超えた人・納付が1回きりの人
急いで納付したい人は、事前申請不要で24時間いつでも納付できる「クレジットカード納付」がおすすめです。手数料が気になる方は、自宅で簡単にQRコードが印刷できる「コンビニ納付」もよいと思います。
9. 所得税納付書の記載例
最後に、「所得税納付書」の記載例を記載しておきます。毎年、年末や年明けあたりに、税務署から「茶色の封筒」で送られてくる書類内に同封されています。
(所得税納付書記載例)
基本的に、上記の赤マーカー部分を記載すれば、納付は可能です。
「本税」の箇所に「納付額」を記載します。
「納税額」の金額は、確定申告書「第一表」の㊼、「納める税金」の金額を転記します。下記「確定申告書」の赤マーカー部分です。ご参照ください。
(確定申告書)
10. 参照URL
(振替納税)
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24100020.htm
(ダイレクト納付)
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/index.htm
(クレジットカード納付)
(コンビニ・QRコード納付)
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/conveni_qr_nofu/index.htm
(コンビニ・バーコード納付)
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24200042/noufu_houhou_conveni.htm
(神戸市 個人住民税 口座振替)
http://www.city.kobe.lg.jp/life/support/tax/kouza.html
(兵庫県 個人事業税 口座振替)
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk22/pa04_000000007.html
11. YouTube